finis,-is始動。その始まりと、理由。
全ては2024年4月1日、エイプリルフールの噓から始まった_____。
ある日、ただの音楽ファンのyouが思いついた嘘は、「バンドを始めます!」という嘘だった。4月1日当日、Xにその旨と割とマジなアートワークをポストした。youは、とは言ってもこんな嘘なんてすぐわかるよねー。なんて高を括っていたら、意外にも数人の方は普通に信じてしまい・・・今に至るのである。(だいぶはしょりましたw)
最初はあくまで "架空のバンド" としての嘘であり、他にもメンバーがいる設定だった。
しかしそんなメンバーがいるはずもなく、途方に暮れていたyouだったが、折角だし・・・なんとかこれを実現させたいと謎の強い意志を持って、活動準備に取り掛かった。
しかしyouには作曲はおろか、楽器の一つも出来なかった。学生の頃や大人になってからも幾度か楽器にはチャレンジしたが、どうもこうもセンスのカケラもなかったのである。
youはその小さな脳ですごく前向きに考えた。 "楽器が出来ない ≠ 音楽が出来ない" はずだと。そうだ、楽器を弾かず歌っている人だっている。エアーバンドというのもあるくらいだし、今の時代的にも絶対ライブをしないといけないわけでもない。曲さえあれば下手くそな歌でも、ちゃらんぽらんな歌詞でもなんとかなるかもしれない。そう無理やりポジティブに思った。
しかし曲を誰かに作ってもらう。そんなことが出来るのか?とまずは思ったのだが、さすが時代は進んでいる。そんな困ったちゃん達(?)を救うサイトの存在に気付いた。(すごく現実的になるのでここはふわっと霧に包みたいのでまたまたはしょります)そして今の作曲家の方に出会った。
早速その日の内に作曲の依頼をした。エイプリルフールでんでんの話とその時に作ったアートワークを送ってみた。そしてこんな曲が良いという希望を何度かやり取りして、遂に作曲が始まった。
「youさんが作ったアートワーク画像を見ながら作ってみました。」というメッセージと共に最初のデモが届いた。自分がイメージしていたものに近いような楽曲だった。
それからは、こんな自分でも色んなイメージやアイデアが湧いて来て、本当に色々と一丁前に注文をたくさんした。これで最初で最後になるかもしれないと思うと、こだわらざるをえなかった。自分でもかなり厄介な奴だということを感じながら、しかし自分が納得いくまで突き詰めてもらった。
それから数日経って最初に出くわした壁は自分の歌唱力だった。どんなマイナーなインディーズバンドでもこんな下手くそな歌声の音源今まで聴いたことないぞ。と思い悲しくもなった。しかしこれはやるしかないのでひたすら歌い続けた。
次の壁は歌詞だった。歌詞なんて今まで一度も書いたことなんてないし一生書くことなんてないと思っていた。テーマも何もないし何を書いて良いのか全く分からなかった。
デモを来る日も来る日も聴いていた。参考になるかと思い、たまに他のアーティストの曲も聴いた。いつもみたいにただ楽しく聴くのではなく、耳を澄ましてそこで鳴っている色んな音やその歌詞を勉強する感じで聴いていた。すると、ある日何かかが下りて来たかのようにこの曲のテーマがバシッと決まった。そのテーマが何かというのは聴く人それぞれの感性に任せたいので、ここでは伏せておこう(←偉そう)。
そして作曲は順調に進み、歌詞も色んな遠回りをしながらそのメロディーとすり合わせていった。歌に関しては途中から諦めたwそして、最初のデモから一体何日経ったであろうか?4月から始まって、気づいたら6月になっていた。曲は少し前に出来ていたが、歌入れが長引いてしまい、6月の中頃になってようやく歌録りが終わり、データを送った。そしてミックス、マスタリングを経て「メンダシウム」は完成を迎えた。マスタリングってすごいね!めっちゃ音良くなるやん!とアホみたいに感動しながら完成版を何度も聴いた。
ゼロから何かを作る。それはとても楽しくも時には苦しくもあるけど、何か神聖なものに触れているような感覚だった。
"finis,-is"はラテン語で"終わり"を意味する言葉。何気なくこの綴りが良いなと思ってつけただけのアーティスト名だけど、なんだかすごく意味深いものを感じたりする。
「メンダシウム」という一つの世界を作った。もしこの続きがあるならば、それは一体どんな姿をしているのだろうか?
2024.7.1 you
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